オーダーメイド型ニッチ戦略

高単価のオーダーメイドは大企業でもやる

同じオーダーメイドでも、高い技術力や高額の設備投資が必要になる商品や、単価が高い商品は大企業も対応します。それは、高い利益率と多額の利益額が得られるからです。たとえば、豪華客船や高層ビルなどがそれにあたります。

本当に面倒なオーダーメイドは誰もやりたがらない

しかし、2,000万円から3,000万円の住宅で、施主の要望をすべて受け入れる注文住宅となると、大手の住宅会社は対応しません。そこにニッチな市場が存在します。

札幌市のイネスホーム株式会社(塚本誠社長、従業員15名)は、規格外の面倒な要望もすべて受け入れています。

施主がホームセンターで買ってきた雑貨の壁への埋め込みや、どこからか探してきたものをドアの取っ手として取り付けることも、法的な構造に問題がなければ、すべて受け入れています。

また、棚の高さを1cm単位で変えることもあります。また、手づくりの家具を造ることもあります。

このような対応をするため、モデルハウスを見学にきた女性客は、「すてき!」「きゃ、かわいい!」「カフェみたい!」「雑貨屋みたい!」と驚くそうです。

同社のコンセプトは、「ノーと言わないサービス」です。顧客の要望をすべて受け入れるため、面倒くさい造り込みになってしまいます。

ですから、見学にくる同業他社のほとんどが、「施主に喜ばれるのは分かるけど、当社ではできない」と言うそうです。正確には、「技術的にできない」プラス「面倒だからやりたくない」も含まれていると思われます。

同業他社に「できない」と言わせるまで徹底すれば、注文住宅でも、本当の意味での「オーダーメイド型ニッチ戦略」と言えます。