ドラッカーの社長に必要な4つの能力:その2 構想力

どのような事業を、どのように展開するかの基本的な枠組み(グランド・デザイン)を考えるには構想する力が必要になる。

人にも会社にも、「できること」と「できないこと」がある。経営環境を認識し、社内事情を認識し、どのような市場で、どのような商品やサービスを、どのくらいの規模で、どのような流通チャネルで提供するのかを考えるのは、事業目的や経営方針、戦略であり、これらは構想する力を要する。

構想は、まだ実行を伴わないので頭のなかでできる仕事だ。しかし、構想のまちがいを実行レベルでカバーすることはできない。

その構想には、経験と勘も必要だが、同じくらい分析力や計画力も必要になる。とくに、構想段階では、マーケティング志向とイノベーション志向が重要になってくる。

マーケティングとは、事業を顧客や市場、社会からみることである。中小・零細企業では、対象とする顧客(ペルソナ)の「困った」や「もっと○○したい」を知ること、競合相手の動向を知ること、世の中で起こっていることを知ることと考えればよい。

もう一つのイノベーションは、既成概念にとらわれずに、新しい考え方・新しい仕組みで、新しい利益を生み出すことだ。中小企業のイノベーションは創造的模倣と用途開発に絞り込んだ方が良い。たぶん、この2つで画期的な商品開発・市場開拓が可能になる。

こうしたことを踏まえて、事業をある程度の規模まで大きくしようと、大きな枠組みをイメージする力、すなわち、構想力が不可欠になる。